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口腔外科無料相談室



上顎洞と交通した抜歯窩の穴の閉鎖術について

年齢 性別 相談日

 代

 

2024年4月8日

質問1

歯性上顎洞炎のため右上6番を抜歯しました。その後、上顎洞の洗浄と服薬により上顎洞の炎症は治癒しましたが、上顎洞と交通した抜歯窩の穴がなかなか塞がってくれません。抜歯後4か月、洗浄/服薬終了後3か月が経過しましたが、穴は完全に塞がっていません。抜歯直後よりかなり小さくなってはいるのですが、今も直径1ミリほどの小さな穴があいたままになっています。

口腔外科の医師によると、だいたい3ヶ月を目処に瘻孔閉鎖術で穴を塞ぐので、このまま更に1ヶ月、2ヶ月と様子をみても、今後穴が完全に塞がるかどうかわからないとのことです。穴は頬を膨らませて圧力をかけると空気の抜けを感じる程度で、鼻から水がしたたる感じは今はありません。念のため食事の際は抜歯時に作っていただいたシーネを使用していますが、特に痛みなどはまったく感じません。そこで以下の点につきましてアドバイスをどうぞよろしくお願いいたします。

1.このまま更に数か月様子をみてもあまり進展は見られないでしょうか。 
2.瘻孔閉鎖術の説明を受けましたが、気が進みません。わずか1ミリほどの小さな穴のためにこのような大きな手術は必要でしょうか。他の簡易な方法で穴を閉じることはできないのでしょうか      
3.穴を閉じずに義歯(部分入れ歯)を作ることはできますか。
4.そもそも穴を閉じる必要はあるのでしょうか。 

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

>>1.このまま更に数か月様子をみてもあまり進展は見られないでしょうか。 

抜歯後4ケ月が経過していることから、今後変化は起こらないと推察します。

>>2.瘻孔閉鎖術の説明を受けましたが、気が進みません。わずか1ミリほどの小さな穴のためにこのような大きな手術は必要でしょうか。他の簡易な方法で穴を閉じることはできないのでしょうか 

穴を塞ぐ確実な方法は、粘膜を移動させる閉鎖術ですが、穴の周囲の粘膜を縫合するだけで穴が塞がる可能性はあります。

>>3.穴を閉じずに義歯(部分入れ歯)を作ることはできますか。

瘻孔(穴)があっても義歯を作ることは可能です

>>4.そもそも穴を閉じる必要はあるのでしょうか。 

日常生活で不自由がない場合は、このまま放置しても支障はないでしょう。

質問2

早々にご返信いただきありがとうございます。貴重はご意見をいただき感謝いたします。「瘻孔(穴)の周囲の粘膜の縫合による閉鎖」につきまして、一度、主治医に相談してみようと思います。いずれにしても瘻孔閉鎖術は避けたいので、あと最低でも2か月は更に様子見にしようと思っております。ご意見をいただき本当にありがとうございます。

 

舌粘膜に痛みを伴う潰瘍性病変があります

年齢 性別 相談日

40代

女性

2024年4月7日

質問1

4週間ほど前から舌の左側面に直径7mm程の白い縁で丸く中が赤い潰瘍になったものができています。痛みは触れるとズキズキと強く痛む時と、全く痛くない時があります。気づいたときより少し大きくなったような気がしています

。左の頬粘膜も舌で触るとザラザラした感触があり、つっぱってるような違和感があります。口内炎がこんなに長く続いたことがないため不安です。どのような原因が考えられるのでしょうか?よろしくお願いいたします。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

舌粘膜に痛みを伴う潰瘍性病変があり、少し大きくなってきているようですね。この所見は舌がんの疑いがあるため、早期に口腔外科か歯科、耳鼻咽喉科を受診する必要があります。

舌がん以外の可能性としては、口腔白斑症や口腔扁平苔癬、口腔カンジダ症、口腔結核、口腔梅毒などが考えられます。いずれにしても診察を受けられることをお勧めします。

頬粘膜が左右対称に白くなっています

年齢 性別 相談日

30代

男性

2024年3月17日

質問1

頬粘膜が左右対称(どちらも下の奥歯のすぐ横付近のみ)に白くなっています。粘膜に線状の凹凸があるように見えます。凹凸があるから白く見えているだけのようで、引き伸ばすと正常な色に見えます。引き伸ばした時だけ、直径2mmくらいの白くて丸いできもののようなものが複数見えます。

2020年から喘息の吸入ステロイドを服薬していることから、口腔カンジダかもしれないと思いましたが、痛みなど自覚症状はありません。過去の写真を見返すと、2022年の時点で既に同じ箇所が白くなっていました。ちなみに非喫煙者で日本人です。貴院HPにて白色浮腫という病名が紹介されており、これに近い症状に思えたのですが、可能性はありますでしょうか?

2軒の歯科へ行きましたが、検査を希望してもしてもらえず、赤チン塗布されたり、コンクールFを渡されたり、フロリードゲル5g(1日計5gを4回に分けて1回あたり1.25gずつ服薬指示)を7本渡されただけです。それでも改善せず、何なのかも分からないままです。ちなみに赤チン塗布やフロリードゲルで、数日間は白いのがマシになったように見えましたが、すぐ元に戻ってしまいました。

自覚症状はありませんが、妻からは感染が心配だと言われ、非常に困っております。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

頬粘膜が白くなる病気にleukoedemaがあります。leukoは白、edemaは浮腫を意味するため、当院のHPには日本語で白色浮腫と紹介してきました。しかし、今回のご質問を受けて調べてみると、白色水腫が正しい日本語訳でした。HPの記載も白色水腫と修正する予定です。

leukoedema(白色水腫)は両側の頬粘膜が白くなる病気で、今回の症状は白色水腫の可能性があると言えるでしょう。ただし白色水腫は黒人や白人に多く、喫煙者に多く見られる病気です。一方、日本人には珍しいようです。

頬粘膜が白くなる病気には口腔カンジダ症もありますが、抗真菌薬であるフロリードゲルを塗布しても改善しなかったということから、口腔カンジダ症は否定されます。他に頬粘膜が白色になる感染性の病気はないためご心配には及びません。

直径2mmくらいの白くて丸いできものはフォーダイス顆粒を連想させますが、皮膚にある皮脂腺が誤って口腔粘膜に生じたものであるため、特に治療の必要はありません。

上前歯の裏側から唾液とも違う水のようなものが吹き出して来ます

年齢 性別 相談日

70代

女性

2024年3月17日

質問1

口腔内異常で20年苦しんでいます。始めは拍動性耳鳴りで就寝すると酷い頭鳴りが左側から起こり色々耳鼻科、脳外科など受診しましたが分からなかったので精神科にかかり、いろいろ薬を試されているうち、上前歯の裏側から唾液とも違う水のようなものが吹き出して来る感覚が年々ひどくなりました。向精神薬を服用したせいでしょうか?長年の苦しみでどうしたら善いか分かりません。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

唾液とは違う液体で歯の近くから出てくるものは血液、浸出液、膿が挙げられますが、これらはいずれも細菌感染や傷などが原因で生じる炎症により排泄されます。従って、まずは細菌感染(歯周病など)や傷(歯磨きや入れ歯による擦過傷など)の有無について歯科で検査を受ける必要があります。

特に異常はなく、唾液とは違う液体が出ていることが確認できない場合は、感覚の異常が疑われます。実際には液体が出てきていないのに、あたかも出てきているように感じるという感覚の異常です。このような症状は「体感異常症」「口腔異常感症」「口腔セネストパチー」と表現されます。

口腔セネストパチーは原因不明の病気で、向精神薬の副作用が原因であるかどうかも判明していません。向精神薬を服用してしなくても口腔セネストパチーが生じる患者さんは存在し、むしろそちらの方が多いでしょう。

残念ながら、口腔セネストパチーに対する確立された治療法は存在しません。抗精神病薬、抗けいれん薬、抗うつ薬、抗不安薬といった向精神薬を試していく他、漢方薬や針治療もあります。食事中や会話中は気にならない傾向があるため、ガムを噛む、マウスピースのような口腔内装置を使用するという対処法もあります。運動や睡眠の改善により症状が和らぐ場合もあります。上記を踏まえ、症状との付き合い方を模索する認知行動療法をお勧めします。

親知らずの歯冠周囲(頭部分)に袋状の病変

年齢 性別 相談日

   代

女性

2024年2月13日

質問1

定期検診で埋伏歯の親知らずが何かに押され移動していることがわかり、大きな病院の口腔外科にいきました。レントゲンとCT検査でも丸い袋状のものが親知らずの頭の方にできていました。全身麻酔で取り除くということですが、腫瘍か嚢胞かわからないので、取り出した後、病理検査ということです。

もしエナメル上皮腫とかだったりした場合、再発してから骨を取ればいいと言われ、ネットでいろいろな方の治療法などを調べていましても、先に生検で確定させてから手術という流れだし、ただ取るだけでは再発率がかなり高いとのことなのに、このような手術で良いのでしょうか?心配で仕方ありません。どうかよろしくご回答お願いします。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

親知らずの歯冠周囲(頭部分)に袋状の病変が生じているようですね。エックス線所見からは含歯性嚢胞が生じている可能性が高く、エナメル上皮腫の可能性は低いと推察します。
含歯性嚢胞であれば、予定通りに親知らずの抜歯と病変の摘出を行うことをお勧めします。

予想に反して病理組織検査でエナメル上皮腫という結果が出た場合は、抜歯窩周囲の骨を削除するか、そのまま数年間様子を見ることになるでしょう。エナメル上皮腫の可能性は低いと考えられますが、どうしても気になる場合は手術に先立って病変の一部を切り取り、病理組織検査を行うことも可能です。担当の先生とよく相談されてみてはいかがでしょうか。

骨露出の原因と治療法

年齢 性別 相談日

 代

男性

2024年2月3日

質問1

歯科にいったら、骨露出といわれました。治らない時は、削って縫うといわれました、大きな病院紹介すると、いわれました。縫うとなるも入院ですか?自然に治ることは、ありますか?親知らずを抜いた後だそうですが、もう4年前ぐらいに抜いてます。考えられる原因はなんですか?教えてださい

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

4年前の親知らず抜歯後から骨露出が持続している可能性と、最近骨露出が生じた可能性があります。いずれにしても、骨露出には何らかの原因が存在するはずです。

義歯(入れ歯)を使っている場合は、義歯のガタつきにより粘膜が傷つき、骨露出が生じることがあります。その場合は歯科で義歯の調整を受けることにより、骨露出は治癒すると推察します。

骨粗鬆症の薬やがんの骨転移を抑える生物学的製剤を使用すると、顎骨壊死が生じて骨露出が生じることがあります。また、虫歯菌が顎の骨の中に拡がって顎骨骨髄炎になると骨露出が生じることがあります。骨壊死や骨髄炎に対しては骨を切除し、傷口を縫合して封鎖します。縫合するために入院する必要はありませんが、持病があったり、全身麻酔下で骨を削ったりする場合は入院する可能性が高くなるでしょう。

トリプタノールの増量について

年齢 性別 相談日

50代

女性

2024年1月15日

質問1

昨年秋より非定型歯痛になりまして、現在大学病院に通院しております。1か月前からトリプタノールを飲み出し現在30mgになりまして1週間くらいです。今のところ効果を感じられず毎日痛くて日々不安に押しつぶされそうな状態です。大学病院の先生はトリプタノールを最大で30mgまでしか処方しないとおっしゃっていました。30mgで効果が出てくるか不安なので、効果が出ない場合セカンドオピニオンを考えてます。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

トリプタノールの容量と効果の関係を検討した研究では、75mgまで増量すると1/2の患者に効果が見られ、150mgまで増量すると3/4の患者で効果が見られたと報告されています。したがって、私は増量効果が認められる場合は150mgまでは増量しています。

一方、トリプタノールを増量しても一向に効果が現れない場合もあります。その場合には抗けいれん薬、抗精神病薬、麻薬鎮痛薬、漢方薬、などに切り換えて状態を観察します。薬物療法に加えて認知行動療法などの心理療法にも効果が期待できます。

粘液嚢胞て気出後の再発を繰り返しています

年齢 性別 相談日

10代

女性

2024年1月12日

質問1

去年の8月頃に舌に粘液嚢胞とみられるものができ、大学病院で一度摘出していただきました。ですがその後3,4回再発し、できる度に何度も摘出しています。最初は4mm程度だった嚢胞が、最近では1cm強ほどの大きさになってきています。他の病気などの可能性はあるのでしょうか、心配です。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

粘液嚢胞とは内部に唾液が溜まって粘膜が風船のように膨らむ病気です。唾液を作り出している唾液腺から導管を伝って唾液が口腔粘膜に分泌される過程において、唾液の通り道のどこかが傷ついて唾液が漏れ出すことにより粘液嚢胞が生じます。

粘液嚢胞を摘出する際には、唾液腺も摘出する必要があります。粘液嚢胞だけを取っても、再び漏れ出した唾液が溜まって再発する可能性があるからです。大学病院で摘出術を受けた際、唾液腺が摘出されず残ったままになっていて再発を繰り返している可能性があります。

粘液嚢胞には明確な特徴があり、他の病気と間違うことはありません。摘出物の病理組織検査により、他の病気ではないことを確認されていると推察します。

抜歯前には無かった新たな痛み

年齢 性別 相談日

60代

女性

2023年12月8日

質問1

0年前にブリッジにした歯(右上5,6,7)を、海外在住中に被せ直しするために外国人医師による根幹治療を受けました。するとそれまでに無かった痛みが発生したため、日本で5番を歯根端切除術、7番を再植術しましたが、今一つで、他のインプラント専門医のところで抜歯をしてインプラントにすることになりました。

その時点では痛みはなく、違和感程度でした。そして私は抜歯をすればその違和感も無くなるものと信じておりました。しかし9月末に5番と7番を抜歯しましたところ、7番抜歯窩の歯肉に痛みが発生し、2ケ月以上経過した今も続いているのです。

この痛みは抜歯前には無かった新たな痛みです。痛みのある歯茎を舌先で触るとブヨブヨして腫れているように感じます。私は増骨剤を入れた事による痛みなのか、あるいは中の骨の問題なのか定かではありませんが、一日間断なく鈍い痛みが続き困っています。

抜歯をした医師からはレントゲン上も問題なく原因が分からないと言われています。神経性のものではないかとペインクリニックにてリリカを服用しておりますが、痛みは変わりません。

この様な状態を解決する手立てはないのでしょうか?個人的には口腔外科の先生に痛みのある歯茎を切開して診て頂きたいと考えておりますが、それは無理なのでしょうか?先生のご意見、どうぞよろしくお願い致します。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

抜歯前とは違うタイプの痛みが抜歯後に生じているようですが、痛みの原因を突き止めることは難しい状況であると推察します。抜歯した部分の目視による観察、および触診を行っても原因がわからない場合は、エックス線やCTの撮影をしたり、局所麻酔の注射で痛みが軽減するかどうかを調べる方法もあります。これらの検査を行っても不明な場合は患部を切開し、抜歯部分に異常があれば摘出して病理組織検査を実施することになります。

手を尽くしても異常が見当たらない場合は、抜糸した部分に異常はないが、その部分に痛みを感じる病気であると見なします。よくあるケースが筋・筋膜性疼痛です。歯ぎしりや食いしばりが原因で顎の筋肉が痛み、あたかも歯が痛いように感じているという状態です。他には神経障害性疼痛や副鼻腔炎、顔面片頭痛、痛覚変調性疼痛などの可能性も考えられます。

歯科矯正中の呑気症治療

年齢 性別 相談日

    代

女性

2023年12月8日

質問1

高校2年生の娘ですが、呑気症らしき症状に悩まされています。歯科矯正中ですが、治療法があれば診察をお願いしたいです。宜しくお願い致します。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

嚙みしめ吞気症候群は唾液の嚥下時、中咽頭に溜まった空気を一緒に飲み込んでしまうことにより生じます。噛みしめないようにする対策や、口腔容積の縮小により口腔内の空気が中咽頭へ移動することを防ぐための対策が必要です。矯正治療中であっても、改善させる方法はあるのでご安心ください。